かものはしの造形おもちゃ

動物のかぶりものつくっています。

造形屋さんってどんな仕事?FRPから着ぐるみまで

こんにちは。

造形屋のかものはしです。

 

造形屋ってどんな職業だろう?と思っている方が多いと思います。

僕もこの仕事を始めるまでは興味ないというか、全く存在自体を知らない業界でした。

今日は造形屋さんとはいったい何者なのかについてお話しようと思います。

 

 

造形屋というのは、イベントやテーマパーク、CMや映画の映像など少し特別な場面で使われる造形物を作る仕事です。

探してみると本当にいたるところにあるので、みなさんも知らず知らず目にしていると思います。 

 

身近なところでは、お店の前に置いてあるキャラクターや立体看板なんかがそうですね。ちょっと陶器のような光沢のある硬いあれです。

あれはFRPという、ガラス繊維の入った硬いプラスチックでできています。丈夫な薄い膜のような状態で、中は空間になっているので叩くとコンコンと軽い音がするのが特徴です。

(お店の人に怒られるので、実際には叩かないでくださいね。)

 

また、最近は少しブームも落ち着いてきましたが、ゆるキャラをはじめとする着ぐるみやかぶりものなんかも造形の技術で作られています。

こちらは人が着用するものなので、FRPではなくスポンジや生地など柔らかい素材を使います。

 

あとは、直接目にする機会はあまりありませんが、映画やCMなどに出てくる造形物もやはり造形屋の仕事です。

特殊メイクのようなリアルめな造形物も多く、特殊造形とも呼ばれています。

(造形と特殊造形、明確な定義はよくわかりませんが、僕のなかでは、造形=FRPや着ぐるみなど、昔ながらの造形、特殊造形=シリコンで肌をつくったり植毛したりしてリアルさを追求、中にメカを仕込んだりもする新しい造形、というイメージがあります。ハリウッド映画で使われるようなものはもう特殊造形だなって認識ですね。動くかオブジェなのかの違いもあるような気がします。)

 

いずれの場合も、造形物というのは人の目を惹くので特別感を演出できます。

僕は造形の魅力は、なんと言っても目の前に実際に存在する!というところにあると思います。詳しくはまた後日あらためてお話ししますね。

なかなか個人で所有するようなものではありませんが、本当にいたるところにあるので気が向いたら皆さんもぜひ探してみてください。本当に意外なところにあったりするので面白いですよ。