かものはしの造形おもちゃ

動物のかぶりものつくっています。

2017年8月、真夏のデザインフェスタ終了しました!

久しぶりの更新です。

参加のお知らせもなく、突然終了の話になってしまいすみません。

先日、真夏のデザインフェスタに出展してまいりました。

初出展なので、どういった感じになるのか自分自身全く予想できませんでしたが、たくさんの方に見て頂けてとても嬉しかったです!今回かものはしの造形おもちゃのブースに足を運んで下さったみなさま、本当にありがとうございました。f:id:kamonohashizokei:20170808191948j:plain

今回は、出展にあたっての気持ちなどをお話したいなと思います。 少し長いです。

今回の出展の目的は、まず第一に、来た人に楽しんでもらうことでした。自分の作品の性質上気軽に買えるものではないので、せめて楽しい思い出をつくって帰ってもらえたら嬉しいなと思いました。

それで、自由にかぶりものをかぶって撮影できる、という参加型の展示にしました。

かぶりものの魅力、面白さはやはり直接かぶってみて初めてちゃんと伝わるものだと思います。

物珍しそうに近づいてくる、おそるおそる撫でてみる、かぶってみる、視界の悪さに驚く、撮った写真を見て滑稽さに驚く、みなさんの反応ひとつひとつがとても新鮮で、とても嬉しかったです。

普段仕事でコマーシャルや映像用の造形物などを作っているのですが、お客さんの反応を直接見る機会はなかなかないので、僕が作ったものでみんなが喜んでくれることはこんなにも嬉しいものなのかと驚きました。

 つくる作業自体ももちろん好きですが、なによりも自分の作品でお客さんが喜んでくれることが好きなんだなと改めて感じました。

ツイッターでしか告知していませんでしたが、休む暇もないくらい、本当にたくさんの方が遊びに来てくれて嬉しかったです。ありがとうございました!ひらけた場所の角というブース位置にも恵まれていたと思います。

 

かものはしの造形おもちゃという名前について。

僕が作品を作るときは、かぶりものに限らず人と関わる作品をつくりたいという思いがあります。もちろん物にもよりますが、基本的な考え方としてはお手を触れないでください、よりは触ってほしいし一緒に遊んでほしい。

(そういう意味で以前製作した河童の赤ちゃんも同じで、フィギュアの形ではありますが、直接抱いた時が一番可愛くなるようにつくりました。)

最初からぞんざいに扱うのはもちろんダメですが、大切に大切に遊んで(ここ大事です!)、その結果傷ついたりちょっと欠けちゃったりっていうのは全然構わないと思っていて、むしろそれがその子の味になったりするとも思うのです。

ちょうど小さい頃、お気に入りのおもちゃがぼろぼろになっても買い替えたりせず、いつまでも大切にするように、一緒に遊んで、共に時を刻んでいけるものを作りたいという気持ちが詰まっています。

それで、造形作品のおもちゃということで、‘造形おもちゃ’という名前をつけました。

もちろん今回みなさんにかぶっていただいたものは見本品で、オーダー時には新しいものをお作りいたしますのでご安心ください!

 

当日の様子。

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かぶりものは今回オスライオン、オスライオン(口開いたタイプ)、メスライオン、ハシビロコウ、オオカミの5種類を製作、展示しました。

ちゃんと統計をとったわけではありませんが、体感として一番人気はオオカミ、僅差でハシビロコウという感じでした。特にオオカミは、一番の新作でもありデザフェス当日の早朝ギリギリまで作業していたので、なんとか間に合ってよかったです。この子がいなかったらまた状況も変わっていたかなと思うくらい、大人気でした。

初めて作ったライオンたちがやや出番がなかったので少し寂しかったですが、そのぶんたまに選んで頂けると妙に嬉しかったです。もはや子沢山の親の気分ですね。

また、撮影時に壁が殺風景なのも味気ないなと思い、急遽つくった木彫風動物の面ですが、意外と興味を持ってくださった方がいて嬉しかったです。本当に木でできていると思われている方もいらっしゃいましたが、FRPに木彫風の塗装をした作品です。

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ちなみに、チョークで字が書けるフィギュア、かものはし黒板はほとんどの方がスルーされていました。個人的には可愛いと思うのですが、かぶりものに手いっぱいであまり宣伝をちゃんとできなかったのが悔やまれます。f:id:kamonohashizokei:20170808203120j:plain

撮影時の面白い現象として、オオカミをかぶると手を前に出してがおーのポーズ、ハシビロコウかぶると手をシャキーンと上にのばして鶴の舞のポーズを取られる方が多かったことです。人々の共通認識としてそういうイメージがあるのでしょうか。

また、嬉しかった出来事としては、「はじめは本物の動物の生首かと思い、なんてかわいそうな!見てはいけないものを見てしまったと思ったが、改めて見てかぶりものだと気付いた」、という方もいらっしゃっいました。生きているものを作りたい自分としては、この上ない褒め言葉でとても嬉しかったです。

とにかく今回、みなさんの生の反応が見られたことはすごく良かったです。たくさん撮った写真はどれもみんな同じ顔ですが、かぶっている人も、通りすがりにそれを見ている人も、みんな楽しそうで、みなさんと一緒に展示を作りあげた気分です。

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楽しい思い出をありがとうございました!