かものはしの造形おもちゃ

動物のかぶりものつくっています。

ライオンのかぶりもの制作過程〜原型編〜

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今回から何編かに分けて、ライオンのかぶりものの制作過程をまとめていきたいと思います。(ちなみに完成品は、先日オープンしたネットショップで販売していますので興味のある方は覗いてみてください。)造形の知識があまりない方でも、こんな感じで作ってるんだ〜と見ていただけたら嬉しいです。

今回は第一回目として、原型編を書いていきます。

 まず、かぶりものを作るにはいくつか方法があります。

大きく分けると原型を作らずベースとなる素材を直に組んでいく方法と、原型を作り型取りしてベースを作る方法の二つです。

僕の場合、撮影などでひとつだけつくればいい場合などは前者で作ることが多いです。
(発泡スチロールで押し型をつくったりはしますが、これについてはまた次の機会に話したいと思います。)同じものをいくつも作る場合やディティールが細かいものを作る場合は原型から作っています。

僕個人の作品をつくるときは、なるべくリアルなものにしたいので粘土原型でつくることにしています。原型制作から型取りまでの手間はかかってしまいますが、粘土原型のメリットとしてはかぶった時のイメージがつかみやすいところにあります。

かぶりものは人が被った状態で完成するものなので、そこをしっかり想定できていないといざ被った時に「あれ、ちょっとイメージと違う!」ということにも繋がってきます。リアルな動物のかぶりものを作る場合大事なのはフィット感なので、特に原型の段階で気を使って制作していきます。

それでは、実際に制作中の写真を見ていきましょう。

マネキンの顔に対して、どのくらいまで詰められるか、被った時のバランスはどうかを確認しながら粘土を盛り盛りしていきます。f:id:kamonohashizokei:20170401061514j:plain

だいたいのサイズ感が出てきたら形を彫り進めていきます。あとでボアを貼りこむので、毛の厚みを考えて気持ち細めに彫っています。f:id:kamonohashizokei:20170401061506j:plain

だいぶ細かいところまで詰まってきました。あともう少しで完成です。f:id:kamonohashizokei:20170401061459j:plain 

じゃーん、ついに完成しました!f:id:kamonohashizokei:20170401061520j:plain

ボアを貼るとディティールはだいぶ甘くなってしまうので、少し大げさにメリハリをつけるくらいのほうがカッコよくなります。(ヒゲの毛穴などはほとんど自己満足ですが・・・。)

っと、こんな感じで作っています。もしよかったらご感想など頂けると嬉しいです。ではまた!